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「夢酔独言」3

序文ラスト。

興味のない人はそもそも見ないか、との判断から

段落はいじらない方向で。
 自分はこれから以上のことを守るつもりだ。なんにしても、学問に精を出して、祖先の意に沿うようにするがいい。やってやれないことは無いものだ。慣れてしまえば、かえって楽ができる事柄である。けして理から道を外さないように。身を立て、名を上げて、しっかりと家を盛り立てていくのが肝心だ。例えば自分を見るがいい。理外に走り、人外のことばかりして、公職に就かなかったために、先祖代々続く家に傷を付けてしまった。これがいい見本だ。今になって理解して、いくら後悔してもどうにもならない。世間の者には悪人呼ばわりされ、持っていた金や道具は借金のかたに持って行かれ、これを返してもらいにいけば、隠居(小吉)が悪事を働いて手に入れたものだから返す必要は無いと言われるし、金も持って行きっぱなしで挨拶も無し。自分のことを省みれば、向こうのその態度も当たり前というものだ。そのようなことがあっても、人を恨むものではない。責任はすべて自分にあると思う心が肝心だ。恨む相手であっても、恩を持って答えれば間違いはない。この度軟禁されたことに、一時は周りの人間を恨みもしたが、よく考えればすべて自分に責任のあることだ。毎晩罪滅ぼしに経を上げて、自分が逆恨みした者達の立身出世を祈っている。そのおかげか、最近は体調も良くなり、家中の災難や親兄弟とも諍いが無くなった。そうして毎日毎日を笑って暮らせるようになったのは、とても奇妙に思っている。その上で、子々孫々もそうして暮らせばいいのだと気づき、暇に任せて折々に書き付けた善悪の報いのあれこれが本書である。よくよく吟味するといい。
 恐れ多くも東照宮(徳川家康)が幼少時に受けた様々な災難のお陰で、今の太平の世は築かれたのだ。先達の勤労と苦難を思いやるように。子孫が懐手で先祖の築いた地位に甘んじ、高価な衣類や食事に溺れ、ろくな勤めも果たさないのは不忠不義不孝だろう。今は戦働きなど無く、畳の上での仕事がほとんどなのだから、安全なものだ。怪我をすることなど、すべって転んだ時ぐらいだろう。せめて朝は早く起きて仕事をして、夜は安心して寝る。淡泊な食事をして、傲慢にならず様々なことに心を配り、普段着など破れていなければよし。仕事着は垢がついてなければよしとして、畳はボロボロでなければよしとする。倹素を旨として家事をこなし、仕事上の付き合いは身分相応にするように。だが、倹約とは言っても、吝嗇をしてはいけない。倹と吝の違いをよく考えるように。いくつかの本を読んだといっても、心得が違えば野郎の本箱字引になるので、そこを間違えないよう。武芸も同じで、心がけが悪ければ、ただ身体が硬くなるだけで、野郎の刀掛けになる。心がけるように。
 人間になるにもその通り。貪欲へ迷うと、見た目は人間でも心は犬猫と同様になる。真人間になるように心懸けるのが第一だ。文武諸芸すべて心を持って学ばなければ、片手落ちである。そうなるくらいなら、学ばない方がましだ。この心を間違わないように守ることが肝要である。
 子々孫々自分が言うことを堅く守るように。先にも書いたが、自分は学がないので誤字脱字も多いと思う。注意して読むこと。

   天保十四寅の初冬、於鶯谷庵書き綴る。
                    左衞門太郎入道 夢酔老
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