スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「夢酔独言」64

これももうちょっとで「夢酔独言」部分は終わりますね。

全体で言えば、三分の二が終わるくらいでしょうか。


               一件落着

101 翌日は七ツ(午前四時)に京へ向かったが、村の者は誰も何も言わなかった。京へ着き、三条の橋脇に三日間逗留して休養し、東海道を下った。大磯へ泊まった晩に、髪を切り撫でつけて江戸へ帰った。川崎で泊まり、家へ連絡すると大勢が迎えに来て、十二月九日に帰宅した。
 それから調達した金子を持って孫一のところへ行くと、皆に神様扱いをされた。中一日置いてから丈助を呼び出し、立替金三百三十九両残らず渡して親類の書き付けまで取って孫一へ渡した。
 翌日、祖母が亡くなったので、色々と仏事にかかった。
 武州・相州の知行所の者が、「上坂したところで百両も作れまい」と言っていたが、この度の結果に肝を潰していた。孫一の親類にも「五十両でも作れたら勤を引く(役人を辞める)」と言っていた奴らがいたが、へこましてやった。虎之助も大いに喜んでいたよ。
 大川丈助は「生涯貴方様へ足を向けて寝ません」と言っていたが、今でも折々に機嫌を伺いにやってくる。それから年の暮れの始末を残らず終わらせて、「孫一の代になって、こんな年越しを初めてした」と地主一同が集まって馳走をしてくれた。
 しかしながら、金を拵えるのにこれほど骨を折ったことは無く、丈助の一件に関わった者は、皆自分を恐れるようになった。
 その代わりに道中は家来四人総て江戸まで駕籠を使ったおかげで、皆喜んではいたが、往復で六十七・八両かかった。
 翌年春は(祖母の)忌明けになったから、あちこち遊びに行って面白く暮らした。
 孫一から丈助の一件の礼にと「丈助返金の残りは使え」と言われたが、それでは年末の孫一の手当が無くなるので一銭も貰わなかったら、家内中で相談して木綿の反物を一反くれた。世間では自分に百両は貰えと言っていたが、自分の考えがあったので貰わなかったのだ。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

shibataya

Author:shibataya
人生行き当たってバッタリ。

Twitter
月別アーカイブ
最新記事
最新コメント
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

オンラインカウンター
FC2掲示板
初音ミク 名曲メドレー


presented by 初音ミク オリジナル

フリーエリア
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。