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「夢酔独言」61

とりあえずこっちをUP。

「乾いた掌」の方は、今日中に上げるかちょっと微妙。

      能勢の妙見詣で

99 それから少し落ち着いたようで、金の算段をすると聞いたので、もはや大丈夫だろうと睨んだ。それから代官へ申し渡してから、能勢妙見のことを申し聞いた。その供へこれまで自分に楯突いた者ばかり連れていこうと話して、喜三郎一人と、あとは村方の悪党どもを連れて、「今日は孫一の家来ではなく、自分が参詣だ」と言って、御紋服に槍箱でいた。その時に新右衛門へ「雨具を用意するように」と言ったら、「この頃は天気が良いので、五・六日は晴れるでしょうから、それは必要ないでしょう」と言う。「元から妙見を信仰しているので、祈ると必ず雨が降る。是非とも用意するように」と重ねて言うと、不承不承物持を一人用意した。
 それから池田へ行って休んだが、駕籠の雨具が無かったので取りに帰した。雨具が届くのを待って能勢山へ行ったが、天気が良く、山の上から大阪・尼ヶ崎・摂津の浦々まで人目で見えた。その日はいたって暖かく、着物一枚でも汗をかくほどだったが、雨など降る気配もなく、誰も信じていなかったので、雨具持ちだけが一人腹を立てていた。
 麓の茶屋へ駕籠を預け、二十五町絶頂を登り、ようやく妙見宮へ着いた。それから水行をして本堂に上がったら、自分の御紋服を見て人が恐れて逃げだしてしまったので、静かに拝して門外の茶屋で休んだ。それから山を下ったが、半分ばかり来たところで、有馬の六甲山から雨雲が出てきた。それを見て雨具持ちへ「今に雨が降ってくるから、お前は幸せだ。荷物が軽くなる」と言ったら、「例え雲が出ても雨は降りません」と返してきた。
 自分が「下の旅籠屋へつくまで降られたくない」と駕籠を急がせて山を下ると、二十五町の峰を下りたところで大雨が降ってきた。旅籠屋まで三町ばかりの距離だったが、供の者はずぶぬれになってしまった。自分は駕籠だったので濡れずにすんだ。
 それから真夜中にかけて大風雨になり、明方七つ(朝四時)過ぎにようやく止んだ。自分は炬燵に入って油断せずに万端気を付けていたが、これは悪党ばかりを連れてきたので、何事もないとは言えなかったからだ。
 その晩、供の者たちが言うには「夢酔様は奇妙な御方だ。雨が降るのを昨日から知っていらした。これは神様の納受があるようだ。御旗本は違うものだ。自分たちが百日参ってもこんなことにはならない」と屈服した様子だったので、「しめた」と思った。
 翌日、そこから多田権現を周って、その日の七つ(午後四時)頃、御願塚村へ帰った。その夜、密かに猪山が寝所へやってきて、「村中が雨のことで驚いたようで、皆色々
と気が変わった様子。どうにか金が出来そうになってきました」と言うので、自分も喜んでいた。だが、翌晩また様子を聞いてみると、金を出そうという者と、出すまいとする者が半分ずついるということだった。次の日早く起きて、喜三郎を留守番に置いて、大阪日本橋へ芝居を見に行った帰りに、下山弥右衛門のところへ寄って相談し、八軒屋へ泊まり、翌日村方へ帰った。
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